春の山野草の開花がひと段落する頃から緑が深まり、次に楽しみになるのが「ヤマアジサイ」。ヤマアジサイは山野の湿り気の多い日陰に自生し、狭い日本の自然界で花の形や色に特徴を持った数百の品種があることが特徴。公園などで見る「西洋アジサイ」よりも葉っぱも花も小型で、育てるのが難しいのですが、雑木に守られた環境でこそ庭上で育てることが可能です。ヤマアジサイの好きな人には「雑木の庭」のメリットは大きいと思いますし、興味のない人も「雑木の庭」を作庭した際にはヤマアジサイを育ててみると楽しみがより深まると思います。

 ヤマアジサイの季節が終わると「夏の山野草」の季節。春ほど種類が多くないのと、熱い夏の環境での開花となるために上手く咲かせることが難しいのが残念なところです。私も夏の高尾山で有名な「レンゲショウマ」を植えていますが、今まで2回しか咲いたことがありません。

 夏の強烈な日差しを遮って、庭を涼しくしてくれる効果を感じられますが、日差しや台風などで枝葉が痛んでしまうのもこの季節。何とか葉っぱの痛みを最小限に抑えて紅葉の季節を迎えたいものです。