ガーデンミストを「スマート操作」! 自動朝霧で庭を自然の環境に

1.「住宅街の庭の環境」を「山草の自生環境」に近付ける

 山草の自生している環境はご存じでしょうか? 一般的に山草は、標高の高い冷涼な場所に自生します。その環境は、朝は霧で葉っぱが冷んやりと濡れ、昼は高木や山の影響で木漏れ日か木陰となり、夕方には一気に気温が下がり、時々夕立ちに打たれます。
 庭で山草を育てるうえで、雑木を多く植えることや毎日の水やりである程度カバーできますが、我が家のような平地の住宅街では、ヒートアイランド現象で真夜中でも空気が涼むことがありません。
 そんな厳しい環境にお迎えした山草、少しでも自然の環境に近付けるために夜明けに朝霧が発生する環境が作れたら、素晴らしいと思いませんか?
先日、朝霧が自動で発生する装置をDIYで作りましたので、紹介したいと思います。

2.「朝霧」発生装置、実際に使ってみました

 まずは使ってみた実際の写真をお伝えします。木の柵伝いに取り付けた全長15mのホースの所々に、計10個のミストノズルが取り付けてあります。そこから写真のようなミストが霧吹き状に吹き出ます。
 庭全体を網羅することは出来ませんが、1mぐらいの範囲はベタベタに濡れます。小さな庭なので、多くの植栽がフェンスの近くにあり8割ぐらいの植物は恩恵を受けていそうです。

ちなみにこのミスト、スマホ操作で出したり止めたり出来るんです。タイマーを設定して早朝に出したり、外出先から出したり。非常に便利です!

3.ガーデンミストをスマホで操作、その仕組みを紹介

 今回紹介の装置は、以下のような構成になっています。
・既存の立水栓から水道管を分岐し、電磁弁に接続します。
・その先にガーデンミストを取り付けます。
・電磁弁の入力線にコンセントプラグを取り付けます。
・100V線を這わせ防水ボックス内でスマートコンセントに接続し、電磁弁のコンセントを挿し込みます。
・スマホ操作で電磁弁のON/OFF制御をします。

(1)構成図

(2)主な使用機器について

①ガーデンミスト

 夏場、遊園地などの屋外施設でよく見かけるミストの噴霧。子どもたちが大喜びで集まって濡れて遊んでいる光景を見かけたことがあると思います。霧となった水が空気中で蒸発することで気化熱により周囲の温度を下げる効果があります。
 ガーデン用のミストも市販されています。チューブと複数のノズルで構成されており、散水ホースにつなぐことでミストを発生させます。

 私の購入したものは、20mのホースと10個のノズルがセットになったもの。ネットで購入しました。¥5,000程度。

②電磁弁

 「電気の制御」で水を出したり止めたりすることは、あまりイメージが持てないかもしれませんが、「電磁弁」という設備用機器が存在します。これは、電気を流すとバルブが解放し、電気を止めるとバルブが閉じる動きをするものです。
 この電磁弁に水の配管をつなぎ、電気をON/OFFすることで水を出したり止めたり出来るのです。

 実際に使った機器は、以下の通り
・メーカー:株式会社ヨシタケ
・型式:DP200
・メーカーHPはコチラ
※中国製の安い電磁弁なら非常に安く買うことが出来ますが、常に水圧を受けるため故障するとダメージが大きいため、コストより信頼性を優先して上記機器にしました。

③スマートプラグ

 見た目は大きめのコンセントタップ。しかしコレ、かなりの優れものなんです。スマホに専用のアプリを入れて設定をすることで、スマホでコンセントのON/OFFを操作することが出来ます。その上、タイマーの設定やiPhoneのSiriと連携することで、音声で操作をすることも可能です。
 ちなみにこのスマートプラグ、私はいろんな場所で使っています。
①庭の照明は日没から23時まで自動でスイッチON/OFF
②せせらぎは、仕事のある平日は朝と夕のみ、土日は朝から夕方までポンプを回します。
③電気毛布は寝る前の設定時間に自動でONとなり布団を温めてくれて、1時間後には自動でOFF
他にも読書灯や和室のスタンドライトなどに使っています。

 注意して欲しいのは、コンセント抜き差しだけでスイッチがON/OFFするような電気機器にしか使えないこと。例えばテレビはコンセントを挿してもリモコンの電源ボタンをONしなければ点かないですよね。このような機器には使えませんのでご注意を。
 もう一つ、中国メーカーのもので、ネットセキュリティのリスクがあるかもしれません。外出先からもスマホ操作できるのですが、これは家のWiFiにセキュリティの穴が空いているということ。ちょっと気持ち悪いですよね。

 amazonで\2,000程度で購入できますよ。

4.施工方法を紹介

 実際の施工した流れを写真とともに紹介します。
今回紹介のDIYは、ミストだけでなく自動灌水にも活用できます。これを参考に是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

水栓を取り付けるとき、「シールテープ」を使い水漏れを防ぐことがとても重要になります。この「シールテープ」、簡単そうに見えてなかなか奥が深いのです。巻き方向、巻き数、ネジの谷部になじませるなど、私も何度も失敗してしまいました。
こちらが私が参考にした「シールテープの巻き方」となります。参考にしてください。

 実際に稼働してみた動画を保存します。よろしければご覧ください。

さいごまでご覧いただきありがとうございました。