雑木の秋の赤い実について
様々な庭のスタイルがある中で、年間通して日本の四季を楽しめるのは、「日本庭園」と「雑木の庭」ではないかと思います。秋の季節は何と言っても「紅葉」、そして「赤い実」も地味ではありますがこの季節の楽しみの一つです。
雑木には赤い実を付けるものが多く存在します。私の庭で育てている秋に「赤い実のなる木」を紹介したいと思います。
・ソヨゴ(冬青・常緑小高木)
雌木しか実を付けません
・ハクサンボク(白山木・常緑小高木)
長さ10㎜ぐらいの長細く扁平の実
・ツリバナ(吊花・落葉低木)
みかんの房のように5つに割れ、5つの種が垂れ下がる。種自体は8㎜ほど。房はビー玉ぐらいの大きさ。
たわわに生る姿は圧巻!
・オトコヨウゾメ(男ようぞめ・落葉低木)
少し細長い実。長さ10㎜ほど
・コバノガマズミ(小葉莢蒾・落葉低木)
8㎜ほどの丸い実。上向き気味に生る。
・ウメモドキ(梅擬・落葉低木)
5mmほどの小さな実。
・クロソヨゴ(黒冬青・常緑低木)
ソヨゴと同じような実
・ヤブコウジ(藪柑子・常緑小低木)
地際で下向きに8mmほどの赤い実を付ける
この季節の雑木の実、 鮮やかな青い実が人気のサワフタギ (沢蓋木)などの例外もありますが、多くが赤色をしています。その理由は「目立つため」とのこと。鳥に発見され食べられることで、糞に混じる種子を移動させて生息域を広げようという野生の知恵なんですね。
ということは、春に花を咲かせ秋に育った庭の赤い実を愉しもうと思っても鳥に食べられて減っていってしまう訳です。我が家でも、けたたましい鳴き声を上げてやってくるヒヨドリたちに食べられて減っていってしまいます。
ちょっと残念ですが受け入れるしかなさそうですね。
ツリバナの実を啄む 冬鳥のジョウビタキ。