雑木の庭 春の剪定DIY その1

雑木の庭の年間通したメンテナンスの一部を紹介します

春の剪定について

 今シーズンの新しい葉っぱがほぼ展開したモミジ、コナラ、アオダモなどの落葉樹ですが、冬芽の状態から30㎝以上伸びた枝もあり、木々それぞれの枝と枝が絡まりあっていました。冬の剪定でどの程度伸びるかを見極めて枝を落とせばこうはならないのですが、経験がまだ足りない私はどうしても安全サイドに控えめにしてしまいます。ちなみに落葉樹の剪定時期は春と冬。太い枝などをカットして樹形を整えるのは冬。成長を抑えたり病害虫が発生しないように風通し良くするために細めの枝を間引くのが春というのが基本的な考え方です。

 春の剪定時期は葉っぱが出そろう5月初旬まで待った方が良いのですが、この新緑を気持ちよく眺めたいと先日剪定をしました。ちなみに葉っぱが出そろうまで待った方が良い理由は、葉っぱ展開時期に切られた分を補充しようと木は新たに胴吹きなどで葉っぱを増やしてしまい、再度剪定が必要になってしまうからです。庭師さんは1回の剪定で少しでも良い状態を維持したいというお客さんのニーズから葉っぱが展開するまで待った方が合理的なのですが、DIYで剪定を楽しんでいる人にとっては、伸びたらまた剪定すれば良いだけなのであまりこだわる必要もないのではないか? それよりもこの短い貴重な新緑の期間を、眺めていて気持ちい良いと感じる状態に早くした方が良い。 というのが持論です。

剪定ビフォー/アフター

 剪定前後の写真をご覧いただきたいと思います。まずは「庭のコナラ」から。

 Afterだけの写真を見ても「剪定後」という印象は持てないと思います。Beforeと比べてみて「ちょっと軽くなったかな」と感じる程度ではないでしょうか? それでも写真中央より少し下のあたりの奥に伸びた枝がその奥に生えるヤマコウバシやアオダモの枝に絡んでいたのですが、それぞれの枝が領空エリアが重ならない状態になっています。また、庭は木漏れ日を重視しているので、庭から見上げた時に空がポカーンと空いてしまわないように上下方向で重なっている枝を中心に剪定しています。これでも全体の葉っぱの量の2割ぐらいを落としています。ちなみに葉っぱが2割減ということは単純計算で木が作り出す栄養分も2割減ですので、その分成長を緩やかにすることが出来る訳です。

 現在コナラは2階の屋根の軒よりも1mほど高くまで成長しました。2.4mの脚立ではとても届かないため、2階の窓から高枝切りばさみで剪定しています。こういったことが可能なのも小さな雑木の庭のメリットかもしれませんね。

 次は「玄関エントランスのオオモミジ」
このオオモミジ、幹が太くなってきたので樹形を保ちつつ栄養を作る葉っぱを極力落とすことを重点に剪定しました。

 こちらは葉っぱの量を半分程度落としたので明らかな違いが感じられると思います。ちなみに剪定方法は「透かし剪定」云われる方法で、「忌み枝」を中心に枝の付け根から落とします。よく街路樹などで見かける枝の途中からバッサリとカットする「切り戻し剪定」ではないので、あまり剪定感が感じられないのではないでしょうか?
このモミジ、夏の午前中の刺さるような日差しから玄関を守るためこの大きさまで成長させましたが、これからはこの大きさをキープできるように管理していきたいと思います。

※冬の剪定についてはコチラの記事をご覧ください。