バイカオウレン (住宅街での育成環境)

 紅葉が終わり落葉し、どことなくモノトーンに感じられる冬の庭で、1月から2月に掛けて花を咲かせてくれる「バイカオウレン」についてその魅力や育て方を紹介したいと思います。

1.特徴

 バイカオウレンの一番の特徴は、何と言っても花が少ない真冬に花を咲かせることだと思います。我が家の庭ではシーズン一番乗りの花。その後にセツブンソウなどのスプリングエフェメラル(春植物:早春から初夏だけ地上部が現れる)が続きます。

 花は名前の通り梅に似ており、花弁上の白い5枚の萼片と、黄色い小さなスプーン状の花弁、中央部の白い雄蕊と緑の雌蕊からなります。大きさは直径1~1.5㎝ほどで、株元から生える5㎝から10㎝ほどの花茎1本に対し一輪の花を咲かせます。
 また、常緑の多年草のため、年中葉っぱが地上に現れています。

 写真で紹介できなくて残念ですが、自生地では絨毯のように広がり、無数の花を咲かせます。

2.植え付け場所

 この植物は低山から標高の高い地域まで分布し、林床などの明るい日陰の場所に自生しています。夏の強い日差しに弱いため、植え付けには夏場に落葉樹の陰になり、冬場は日が射すような場所が適しています。
 また乾燥が苦手で腐食性の土壌を好みますので根腐れしないような水持ちが良く水はけの良い土質に入れ替えることが必要です。腐葉土と鹿沼土などを混ぜた土に入れ替えて植え付けると良いでしょう。

3.育て方

 水遣りはこまめに行い、冬場でも湿り気を維持するようにしてください。植え付け場所が適切であれば、夏場は朝・夕、冬場は週に1,2回程度を目安にしてください。乾燥防止には苔によるマルチングも有効です。(水遣りに関しては、コチラの記事も参照ください)

 肥料は1、2月の庭木への寒肥時に一緒に粉末状か小さなペレット状の有機肥料を撒くことと、2,3月の花後のお礼肥えと、初夏まで2000倍の液肥を2,3週間に1回程度与えれば十分です。
 お礼肥え以外は水遣りも含め、庭の年間管理の中で普通に行う管理かと思いますので、そういう意味で特に手がかかるようなことはありません。

3.フォトギャラリー

4.まとめ

比較的管理しやすい植物かと思います。あなたの庭の植物の仲間に加えてみてはいかがでしょうか?