オンライン オープンガーデン2022 芽吹きの季節#1(4月初旬)
桜が満開を迎えたこの季節。先回のオンラインオープンガーデンから2週間しか経ちませんが、植物たちは劇的に変化しています。春の山野草は地上に姿を現し、木々の枝からは初々しい生まれたての葉っぱ見ることが出来ます。
先回からの変化を感じられるよう、できるだけ同じアングルで写真を撮りましたので見比べて頂ければ伝わりやすいと思います。
残念ながら、撮影日は生憎の小雨模様。薄暗くしっとりと少し肌寒さを感じます。少し長いですが、最後までご覧ください!
1.入口付近
まずは入口から。先回よりも緑が増したもののまだ上空はあまり葉っぱが見られずガランとした感じですが、目線より下は緑が広がってきています。
フェンス際に植えてあるアズキナシ(写真右側の斑紋のある幹)、まだまだ蕾は固いようです。
植え付けて2年目突入。ボウウインドウに入る日差しを和らげる目的も兼ねて植え付けました。
フェンス際の違った角度。各植栽ユニットの地表部が緑に覆われ始めています。
奥に目を遣ると新しい緑が目に飛び込んできます。
それでは中へどうぞ!
2.入口付近 北側の植栽
まずは入口右手側の植栽から。「ジューンベリー」「ブルーベリー」「アズキナシ」「シロヤマブキ」「コハウチワカエデ」やヤマアジサイ、山野草たちが植えてあります。
まずすぐ上空を見上げると「ジューンベリー」の開花した姿。毎年桜の満開の時期に見ごろを迎えます。残念なのが花期が非常に短いこと。開花から散るまで3、4日ほどしかありません。
こちらは「シロヤマブキ」。白い4枚の花びらの花がカワイイのですが、この花が咲きそうなだけでそれ以外は見られません。こちらも花期が3,4日程度と短く、もしかしたら来週末にはもう散ってしまっているかもしれません。
「ブルーベリー」はツボミをいっぱい付けています。しかし毎年花が咲くとヒヨドリに食べられてしまいます。実を食べるだけでなく花までも食べ尽くしてしまう、我が家にとっては悪魔のような存在。今年は木酢液を薄めたものを花にスプレーして効果を確認しようと思っています。
その足元のヤマアジサイ。「瀬戸の月」「酔湖姫」「伊予の五月雨」。既に花芽をたくさん付けており、開花が待ち遠しい…
コハウチワカエデの株元には「タチツボスミレ」と「ニョイスミレ」。先回のブログでは種類が特定できていなかったのですが、その後バイオレットの大きな花を付けて「タチツボスミレ」であることが判明。その手前は白く小さな花の「ニョイスミレ」。
こちらは本日お迎えした「オキナグサ」。冷涼で日当たりを好む高山植物。育てるのが難しく、以前3年目に枯らしてしまいました。今回は比較的日当たりの良い場所で再チャレンジです!
フェンス際のジエビネ。2週間前は親指の先ほどしかなかった花芽が、25㎝ぐらいまで育っています。来週には開花が見られるのではないかと予想しています。
3.入口付近 南側の植栽
このエリアには、「イワガラミ」「ナツハゼ」「アオダモ」「イロハモミジ」「クロバナロウバイ」やヤマアジサイ、アジサイ、山野草などが植えてあります。
入口すぐ右手のアジサイ「八丈千鳥」。常緑で四季咲き。先回と比べると葉っぱのモリモリ感のUP具合に驚かされます。四季咲きですがまだ花芽は見られません。
ヤマアジサイ「土佐緑風」。ガクの色が開花初期の薄緑から紫の混じる絞りのような何とも言えない色合いへと変化することが特徴です。
その奥にはイワガラミ。アジサイの仲間。葉っぱの展開が始まっています。
その手前には「ナツハゼ」。新芽は赤と緑の色合いです。
こちらにも「ジエビネ」。5本の花茎が伸びています。
その奥、写真中央付近にヒョロっと伸びているのは「クロバナロウバイ」。茶花に使われるそうですが実は北米原産なんです。
早くもツボミを付けていました。4月末には甘い香りのするチョコレート色のシックな花を咲かせます。
その上空を覆うアオダモ。カリフラワーのように見えるのは花芽。白い糸の集合体のような花を咲かせます。
その隣の「イロハモミジ」。葉っぱの展開が始まっていました。
4.中央 北側の植栽
このエリアには、「コバノズイナ」「ハクサンボク」「ヤマコウバシ」「コナラ」、山野草、ヤマアジサイが植えてあります。右から順にいきましょう。
本日植え付けた「チングルマ」と「イワカガミダマシ」。昨日園芸店で衝動買いしてしまいました。どちらも高山植物で日当たりの良い冷涼な環境で自生しています(イワカガミダマシはヨーロッパ原産)。
我が家の環境は厳しいことに間違いはありません。植栽エリアの下に缶コーヒーほどの径の50㎝ぐらいの深い穴を開けて水はけ改善し、我が家の中では午前中3時間ほど日が当たる環境に植えました。
その隣にはヤマアジサイ「伊予の五月雨」。よく見ると花芽がいっぱい付いています。
「ニリンソウ」は悪天候の影響で閉じ気味。
「ハクサンボク」はご覧の通り、蕾はまだ固そうです。先回からあまり変わっていないように見えますね。それでも先回より葉っぱの展開が進みました。
こちらはヤマアジサイ「虹」。赤から紫の何とも言えないグラデーションがとても美しいんです。既に指の先ほどの大きさまで蕾が大きく育っています。
こちらは「イワシャジン」。秋に釣鐘状の青紫の花を咲かせるのですが、我が家ではなかなか咲かすことができず、蕾を付けてもダメになってしまうことが大半でした。そのためこの冬に水はけがよく日当たりが確保できるこの場所に移動させました。今年は咲かせてみたいものです。
「マイヅルソウ」はご覧の通り開花までもう少し!
「ヤマコウバシ」はワクワクするほどいっぱいの新芽が開こうとしています。
3枚目の写真の新芽脇に付いている黄色っぽいものは花芽。気にしていないと花に気付かないまま終わってしまいます。
我が家で一番の高木である「コナラ」の新芽はまだ固いですね。下の写真は我が家のもう1本の小さなコナラ。こちらは芽吹き始めました。
5.中央 南側の植栽
続いて流れを挟み次の植栽エリアへ。
その前に、流れの際には「イワタバコ」。まだ葉っぱが展開しきっていませんね。
ちなみにこの場所、不自然にモルタルが見えています。これは昨日DIYで水漏れ補修をした跡です。作庭時に真砂土とモルタルを混ぜたもので庭師さんが底を仕上げていたのですが、時間が経つと脆くボロボロになってきてしまいます。これまで水漏れに悩まされ、何度か防水モルタルにセメント用色粉を加えたもので補修してきました。
ちなみにこの上に石を被せれば目立たなくなります。
次はこちらの中央南側のエリアへ。このエリアには、「クロモジ」「ミツデイワガサ」「チャボヒバ」「ヒサカキ」、ヤマアジサイ、山野草たちが植えてあります。
「ミツデイワガサ」はご覧の通り葉っぱが展開し終わり、花芽が育ちつつあります。こちらも4月末には散房花序の小さな花が集合したような真っ白な花が咲きます。
こちらは「イカリソウ」。常緑のイカリソウとキバナイカリソウです。イカリソウの花は複雑な造形で魅力的なのですが、花期が短すぎるのが難点。3日程度で散ってしまいます。最後の写真の下側の花も散りかけています。
こちらはヤマアジサイ「駿河黄金」。黄金葉と緑の葉っぱが入り混じっているのが特徴です。
「クロモジ」の若葉。何とも言えない初々しい綺麗な色をしています。
この尖った物体は「マムシグサ」。テンナンショウ属の不思議な形をした植物。4月中旬には開花するかと思います。
6.上流 南側の植栽
次は上流側のエリアへ。「ツリバナ」「ツノハシバミ」「シロモジ」「バイカツツジ」、山野草、ヤマアジサイなどが植えてあります。
こちらは「バイカツツジ」。先回よりかなり葉っぱの展開が進みました。
ヤマアジサイ「七段花」もご覧のようにモリモリになりました。
「シロモジ」も「クロモジ」同様、初々しさを感じる綺麗な葉っぱ。花芽もいっぱい付いていますがヤマコウバシに似た目立たない花です。
「ツノハシバミ」は、「ツリバナ」と混ざりものの株となっていて、この1本のみ斜めに伸びています。手を加えたわけではなく作庭後自然に伸びてこのような姿になりました。
先週雄花を付けていましたが全て落ち、葉っぱの展開が始まりました。
7.上流 西側の植栽
このエリアには、「ソヨゴ」「ミツバツツジ」「ミツデイワガサ」「チャボヒバ」「アオダモ」「イロハモミジ」「クロソヨゴ」「ハイノキ」、山野草、ヤマアジサイ、タマアジサイが植えてあります。
常緑の「ソヨゴ」。葉っぱの先端から新芽が吹こうとしています。同時に古い葉っぱが落葉します。
流れの際の「イワタバコ」
「ミツバツツジ」が咲き始めていました。桜のように、葉っぱが展開する前に花を咲かせるのが特徴。自生するミツバツツジはピンクに覆われたその姿で山肌の中で存在を主張し、目を引きます。
「アオダモ」は既に葉っぱが展開。しかし葉っぱの大きさはまだ小さく、これから大きくなりつつ枝先を延ばしていき、上空が葉っぱで覆われるようになっていきます。
こちらの「イロハモミジ」も葉っぱの展開が始まっています。作庭時は盆栽程度だったのですが、現在は3.5m程度の立派な姿に育っています。枝も細く柔らかな雰囲気になっており、周囲を木で覆われた空間では山採りの姿に育っていくことを実感しました。
「ハイノキ」は枝枯れが進み、あまり元気がありません。常緑っぽくない柔らかな樹形と薄い葉っぱが特徴の貴重な存在。肥料や水遣りを試行錯誤して何とか元気を取り戻したいと思っています。
8.上流 北側の植栽
先ほどのエリアより北側の植栽。ここには「アカシデ」「オトコヨウゾメ」「コバノガマズミ」「ウメモドキ」、ヤマアジサイ、各種山野草を植えています。
「アカシデ」の葉っぱはまだ小さいながら、展開しきったようです。
「コバノガマズミ」はご覧のように開花寸前といったところ。上向きの白い花がもうすぐ見られます。
ここですべての紹介は終了となります。振り返ったこの庭の眺めが個人的にお気に入りのアングルです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!